千葉大学フォーミュラプロジェクトの紹介① ｜大学生カーライフマガジンDcara

2025.03.31

千葉大学フォーミュラプロジェクトの紹介①

・チーム紹介

我々千葉大学フォーミュラプロジェクト（以下CUFP）は、千葉大学西千葉キャンパスを拠点とし、毎年夏に開催される学生フォーミュラ日本大会への出場を目指し活動しています。チーム創設は2004年までさかのぼり、2005年大会への初出場以降、毎大会への出場を果たし、2024年シーズンは創立20周年という節目を迎えました。近年、成績は上り調子で、2022年大会では4位、2023年大会では7位と上位校として名乗りを上げました。しかし、2024年大会では静的審査の成績が伸び悩み、さらに最終種目エンデュランスでリタイヤを喫してしまい、総合25位と大きく順位を下げる形となりました。

弊チームはこれまで加速力を強みにしており、アクセラレーション部門では2018年大会から2022年大会までの4大会（2020年はコロナ禍により中止）連続で日本1位を達成、さらに当時の日本記録となる3.995sを記録するなど、このチームの大きな特徴となっていました。最近では加速力に勝るEVの台頭により、日本記録は大きく更新されることになりましたが、未だにICV（エンジン車）日本記録を保持しております。

・歴代製作マシン

・CF18（2018年製作マシン）

・CF19（2019年製作マシン）

・CF21（2021年製作マシン）

・CF22（2022年製作マシン）

・CF23（２０２３年製作マシン）

・CF24（2024年製作マシン）

チームカラーは青で（19年は緑ですが、、、）、同じクルマのように見えて実は毎年少しずつ装着パーツが変化しているのは見ていて面白い点かもしれません。また、弊チームは前後異径タイヤという前後のタイヤの外径が異なる方式を採用しており、これは全国で見ても珍しい部類に入り、CUFPの特徴ともいえるかもしれません。

・活動内容

　学生フォーミュラの活動内容は大きく設計、製作、試走の3つに分けられます。

1.設計（9～12月）

前回大会の結果やデータを基に次大会に参戦するマシンを設計していきます。まずは総合何位を目標にするか、そのために求められる車両性能はどれぐらいかを理論的に設定していき、そのために必要となるパーツの変更や新規製作品を決めていきます。学生フォーミュラでは、車両骨格であるフレームというパーツを毎年作り替えないDといけないルールになっているため、これを中心に周辺パーツを設計していきます。設計にはCADと呼ばれるソフトを用い、データ上でマシンを作り上げていきます。

・フレーム

・CAD

2.製作（1～4月）

　設計が終わると製作に移っていきます。最初に製作するのはフレームで、1本のただの鉄パイプを切り出し、成形したものを組み合わせ、溶接していきます。これだけで2か月少々かかります。また、サスペンションなどのパーツには鉄パイプだけでなく旋盤やフライス盤などを使わないと製作できない部品も含まれており、それらもすべて学生が作っています。なお、ホイールやエンジン、ハブなどの一部の部品は学生が作るには高度な技術を要するため、そういったものは購入したり、製作を依頼したりしています。

・製作の様子

3.試走（5～8月）

　いよいよクルマが完成すると、テスト走行をしていきます。最初の走行はシェイクダウンと呼ばれ、まずはクルマが正しく動くかテストします。ここでのトラブルはよくあることで、一つ一つトラブルを潰していくことが信頼性向上に役立っていきます。ある程度トラブルシューティングを進めたら、レーススピードで走らせ、細かいセッティングを煮詰めていきます。ここでの調整が大会成績に大きく影響していきます。

・テストの様子