- 2024.02.11
学生フォーミュラ大会の歴史(同志社大学)
はじめに
学生フォーミュラ日本大会は2003年から始まりました。
世界で初めて学生によるフォーミュラ大会を開催した、アメリカのフォーミュラSAEの歴史は1981年まで遡ります。
今回は、学生フォーミュラがどのようにして開催されるようになったのか、また、現在の学生フォーミュラがどのようなものになっているのか、この記事で紹介していきます。
学生フォーミュラ日本大会開催の経緯
日本では、少子化による学生の減少と、若い人たちの理科離れが進みつつあります。
大学受験における理工系志願者、中でも工学部の占める割合が低下しています。
自動車産業において世界でも重要な立ち位置にいる日本での技術力が低下してしまうと、将来の国際競争力や企業競争力の低下につながりかねません。
また、最近の工学系の大学では実習や設計・製図などのカリキュラムが減少しています。
特に日本国民の科学技術に対する関心は、イギリス、アメリカなどの欧米諸国に比べてものづくりの機会が不足している現状にあります。
そんな中、同じく先進国であるアメリカでは、「Formula SAE」や、「Intelligent Ground Vehicle Competition (IGVC)」などのロボットコンテストが開催され始めました。
そのような大会の開催により、学生たちは実際にものづくりの能力や知識を発揮できる場を得ることができます。
企業、大学、行政の3機関の協力のもと、そういった大会を開催することで人材育成の基盤をつくっていきました。
日本でも全国規模のコンテストとして、鳥人間コンテストが1977年から、ロボットコンテストが1991年から開催されています。
しかし、自動車技術を競い合う大会はしばらく存在していませんでした。
そのため、自動車技術分野での活躍を目指す学生にとっては、習得した専門技術を発揮する設計コンテストがありませんでした。
そこで、学生たちが実際にものに接することができるように、と作られたのが「全日本学生フォーミュラ大会」です。
現在は国際化する大会に配慮し、「学生フォーミュラ日本大会」と改名しています。
▲学生の車両製作活動(2006)
自動車技術会が主催するこの大会では、学生たちが自動車に関する知識、技術だけでなく、技術者として普遍的に必要とされる能力を実践的に養うことができます。
そのなかでは、チームでの活動の難しさ、ものづくりの厳しさ、またそれだけでなく面白さ、大会を終えた後の達成感などを実感できます。
この大会は、そんな環境をつくり、創造性に満ちた将来の技術者の育成を目的として開催されることとなりました。
そんな経緯で開催されるようになった学生フォーミュラですが、現在では参加チームに海外チームの参加や、EV車両で参戦するチームも増えてきており、ますます規模が大きくなっています。
今年度の大会では中国、インドネシア、タイなどの海外チームが10チーム、EVクラスが23チーム参戦しました。
▲2023年度大会集合写真
2003年から始まった学生フォーミュラ、今後もますますの広がりが見られるでしょう。
1年間という短い期間で学生たちが一丸となってマシンを作り上げます。
大会は例年9月に行われ、学生たちの活動はSNSなどで1年を通して発信されています。
将来の技術産業を担う学生たちの活躍に、ぜひ注目して見てみてください!
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