2024.02.23

工学院レーシングチーム(KRT)足回り班

 足回り班はサスペンションジオメトリの決定からアップライト、ブレーキ、タイヤといったホイールに附随するパーツの設計、製作、選定を行っています。マシンがエンジンのパワーを十分に発揮できるかつ、ドライバーが意のままに操作できるようにするためには、適切に設計されたサスペンションジオメトリが必要不可欠です。

 

 横力はステアリングを切り、フロントにスリップアングルがつくことにより発生します。発生した横力はタイヤというバネを通じて、ホイールという剛体に伝わり、さらにハブを通してアップライトに力を加え、A-armに力を入力します。そして、A-armがフレームを押し込むことによりフレームが動きロールを開始します。ロール量に関する力を決めるのは、サスペンションジオメトリです。また、タイヤが横力を発生させ、A-armなどを介してダンパーに力を伝える際、その力をどのようにダンパーに加えるのかを決定するのもサスペンションジオメトリです。このことから如何にサスペンションジオメトリが重要か分かると思います。

 

 しかし、あらゆる条件においてタイヤを最適な角度で路面に接触させ続けることは、不可能です。また、走行している間、タイヤを路面に強く接触させ続けることも目標とする車両運動を達成するための重要な要素の一つです。以上の要素を追求し続けることが足回り班の役割だと考えています。

 

 

 

 図1 ジオメトリ設計画面

 

 

 

 図2 フロントサスペンション

 

 

 

 図3 コーナリング時の様子

 

 

 設計は、予期せぬ荷重が加わった場合でも破損しないかどうかを確認するため、解析を回しながら行います。加えて、パーツ同士の干渉や大学の設備で加工できるかどうか、組付け可能かつ、工具が入るスペースがあるのかなど様々な事柄を考慮しながら行います。大学の設備で加工できないパーツがある場合は、企業様に制作依頼をしています。

 

 今年度からは大学に新たに導入された五軸マシニングセンターを用いた加工を行っていく予定です。五軸マシニングセンターとは、直線運動を行う三軸に加え、回転運動を行う二軸を標準装備したマシニングセンターです。回転軸が備わっているため、ワークを付け替えることなく、多面体形状や斜め方向からの穴開けを行うことが出来ます。即ち、段取り回数が減らせるため、加工精度が良くなります。また、五軸を同時に動かすことで、インペラやスクリューといった三軸のマシニングセンターでは加工が困難なパーツをブロック材から削り出すことも可能です。しかし、可動する部分が多いため、それだけ機械全体の剛性が低下することは避けられません。そのため、重切削を行う際は注意が必要です。

 

 五軸マシニングセンターで加工が出来るようになれば、複雑になりがちな高機能な部品を制作できるようになるので、積極的に活用していこうと思います。

 

 

 

 図4 加工品             

 

 

 

 図5 加工の様子    

 

 

 

 図6 解析の様子

 

 

 

 図7 マシニングセンター

 

 

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