Dcara大学生カーライフマガジン

クルマの性能にとって、空力性能はとても重要であり、車の燃費やコーナリング能力などに関係します。

　走行中の車は前方から空気を受け取ります。空気の力には、進行方向に逆らって作用する力である抵抗と、車両に対して垂直に作用する力である揚力があります。抵抗が大きいと車の速度が低下したり、燃費が悪くなります。また、揚力が大きいと車の挙動が不安定になる可能性があります。空力開発の目標は、これらの力を効果的に制御して利用することで車の性能を向上させることです。

　レーシングカーの空力開発の目標の１つとして、コーナリング性能を向上させることです。エアロデバイスを用いてダウンフォース（車が地面に押し付けられる方向に作用する力）を発生させることにより、タイヤのグリップ力を高めることができます。

　レーシングカーの翼は、飛行機の翼を逆さまにしたような形状で、ダウンフォースを生み出します。ただし、ダウンフォースを増加させると抗力も必然的に増加するため、開発時には両者のバランスを考慮する必要があります。(fig1)

fig1: CADモデルを用いた流体解析の結果

　また、エアロデバイスの重要な点として、前後に大きな翼が付くため、軽く作ることが重要です。弊チームでは、CFRPなどの複合材を用いてエアロデバイスの製作を行っています。

　このように、空力性能は車にとって、非常に重要です。また、エアロデバイスは車の見た目に大きくかかわるパーツとなっています。(fig2)

fig2: 23年度に実際に製作したエアロデバイス(車両搭載時)

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