2023.12.22

学生フォーミュラの活動の様子(車両開発)

 本日は、私たちが普段どのような活動をしているかを知っていただこうと思います。

 

初めに

 私たち岐阜大学フォーミュラレーシング(略称GFR)は、日々大会でより良い結果を残すべくメンバー全員が車両開発に全力を注いでおります。今回は、私たちが普段どのような活動をしているのかという、外部からは見えづらい情報を紹介していきたいと思います。

 

(図 1 車両開発部門の組織図)

 

上の図は私たちの今年の車両開発部門の組織図です。このように私たちのチームは大きく分けてシャシーとパワートレインの2つの大きなグループに分かれており、その中で6つのパートに分かれております。それぞれのパートが行う活動をグループのリーダーがまとめ、テクニカルディレクターが車両全体からのアドバイスを行っていくという組織にすることで、マシンの目標を見失わずにまとまりのあるマシンを開発していける体制になっております。

 

各パートの活動紹介

 上の組織図の通り、6つのパートに分かれているシャシーグループの内、それぞれのパートがどのようなことをしているのかを紹介していきます。

2.1フレーム

 車体の骨格であるフレームには、主に高剛性と軽量であることが求められます。剛性がなければ、車両の操縦性が悪くなります。また、車両のセッティングをするという観点でも、剛性がないということはサスペンションセッティングの感度を下げてしまうため、高剛性であることは不可欠です。セッティングが決まれば、マシンはその真価を発揮することができます。また、総重量に対してフレームがしめる重量が他のパートに比べて大きいため、軽量に作ることが求められます。。他方、安全性では、フレームに求められる安全性がレギュレーションで厳格に定められております。つまり、フレームは、高剛性、軽量、高い安全性を兼ね備えたものでなくてはならないのです。フレーム班では、これらの要素を持ったフレームを目指し設計を行っております。

 

(図 2 2019年度車両と2022年度車両のフレーム)

 

2.2 エルゴノミクス

 エルゴノミクスとは日本語で人間工学という意味です。学生フォーミュラにおけるエルゴノミクスは、ドライバーの体の形やシートポジションなどドライバーの操作性に関わる重要な部品の設計等をしています。弊チームのエルゴノミクス班では、ドライバーポジションの検討、ステアリングホイールやドライバーシート、ペダル一式の設計などを担当しております。つまり、フレームで保護される内側の部分を担当するのがエルゴノミクス班なのです。弊チームでは、比較的発足して日の浅い班になりますが、所属しているメンバーは計器の見え方やシートに着座した時の姿勢など細かなところまで気を使い、設計しております。このパートではフレームの実物大モックアップを使い様々な事項を検討しているところも特徴です。

(図 3モックアップを用いてシートポジションを検討する)

 

2.3サスペンション

  サスペンション班はジオメトリの設計をはじめとして、サスペンションアームやアップライト等の足回りのあらゆる部品の設計・解析を行っています。サスペンションのジオメトリを検討することは、車両の運動性能や操縦安定性などの特性にかかわります。ですので、ジオメトリの設計はその機能を突き詰めることが重要ですが、それが実現可能なのかも考えることが重要です。理論的に速いものでもそれが実現できなければ、意味はありません。部品の設計についても、いろいろな方向から力が加わる部品が多いため、解析を行い本当に使用に耐えるものかを判断し、設計に改善を行います。さらに、サスペンションは設計にも、実際に走行して運用する際にも、多くのパラメーターが関わってきます。サスペンションは、多くのパラメーターを調節して、最も適当と考えられるジオメトリやセッティングをきめていきます。また、サスペンションが受けた力はフレームにも伝わるので、フレーム班との連携も重要になってきます。このように、サスペンション班は理想と現実のバランスを取りながら理想的なマシンの挙動を実現すべく日々試行錯誤をしております。

 

2.4エアロダイナミクス

 エアロダイナミクス班では、空気流を利用してダウンフォースを生み出すことで、走行時の安定性や旋回性能の向上を狙ったパーツの開発と製作を行っています。CFD(流体解析)を用いてそのパーツの最適な形状を探ります。最適な形が見つかれば、パーツの設計がスタートします。設計が完了したら、パーツの製作に入ります。その後、型にカーボン繊維を積層するなどをすることで、パーツを作っていきます。このパートには、自分たちの設計したパーツたちが車両の外観となっていくという一面もあります。カッコよく速いマシンを作るためには、欠かすことのできないパートです。

 

2.5ステアリング

  ステアリング班は、ステアリングギアボックスの設計やジョイントの選定などを行い、ドライバーのした操舵を正確にタイヤに伝えられるようにするようにするパートです。このパートは、特に車の三要素のうちの一つである「曲がる」を担っているので、選定作業などを慎重に進めていく必要があります。

 

2.6ブレーキ

  速いマシンにまとめ上げても、速いドライバーがいても、そのドライバー本人が安心して運転できる制動力を持ったブレーキを用意できなければ、よいタイムを残すことはできません。車の重要な要素の一つ「止まる」を確実にするのが、ブレーキ班の仕事です。ブレーキは、車検項目にブレーキテストがある通り、車検通過にも大きくかかわってきます。大会で走行する前も、走行しているときも重要なのがこの班です。日々ドライバーに信頼されるブレーキを目指して、設計を行っています。

(図 4ブレーキディスク)

 

 

 

 

 

 

 

線1左

過去大会ランキング

線1右

学生F
自動車部
エコラン

    2024 Ene-1 SUZUKA Challenge
    エコラン Div1-bクラス結果

  • 1
    大阪産業大学新エネPJ-a
  • 2
    滋賀職業能力開発短期大学校
  • 3
    大阪産業大学新エネPJ-v
  • 4
    名城大学エコノパワークラブ
  • 5
    広島技術短大EV-Project A

    2024年度 全日本学生
    ジムカーナ選手権大会結果

  • 1
    慶應義塾大学
  • 2
    早稲田大学
  • 3
    拓殖大学
  • 4
    芝浦工業大学
  • 5
    静岡大学
  • 6
    広島工業大学

    学生フォーミュラ 日本大会
    2024 開催結果

  • 1
    京都工芸繊維大学
  • 2
    名古屋大学EV
  • 3
    神戸大学

トータルテクニカルソルーションズ

やりたい仕事が見つかる!車好きの就職活動