高校生へ、文系でもできることはある（名城大学レーシングチーム）

2023.12.24

高校生へ、文系でもできることはある（名城大学レーシングチーム）

こんにちは！名城大学レーシングチームです。

　今回は、高校生に向けてのメッセージです。少しでも興味がある人、学生フォーミュラってどうなんだろう？と思った人は是非読んで行ってください。

　車の設計、製作というと理系の人がやっているように思えるかもしれません。実際、名城大学レーシングチームではチーム員の９割が理工学部交通機械学科で構成されており、ほとんどが理系です。しかしながら、じゃあ文系は活躍できないか、と言われるとそんなことはありません。そもそも、１つの活動をする上で、組織を運営する上で理系だけでいい、文系だけでいいということはまず持ってあり得ません。

　例を挙げましょう、有名なものづくり系の企業に入ったとします。そこで行われるのは、本当にものを作るだけでしょうか？

採算や会計は？

社会上に問題ないか判断するのは？

経営戦略を立てるのは？

対外向けに資料を作るのは？

　そうです、１つの組織が機能するためには、あらゆる分野がそれぞれ組み合わさって連携することが大切です。そしてそれは学生フォーミュラでも一緒で、どの学部においてもやれることはあります。

　例えば経営学部や経済学部なら、チームの会計役を担ったり、大会でのプレゼン審査やパワーポイント作成に貢献できるでしょう。プレゼン審査はどのように戦略を立て、何台売るかを考えなければいけませんから、経済事情やマーケティングを学んでいるこれらの学部なら有利に進められます。更にスポンサー様とのやり取りやコミュニケーションなど、社会人としての大切なマナーや礼儀を活かすことができます。

　外国語学部であれば、最初のレギュレーションを読むときに大いに役立ちます。また学生フォーミュラでは国ごとに少しずつルールが違う部分がありますから、その国の言語が自分の第二言語であれば、ローカルルールを読んで日本と比較したり、検討したりできます。現地で海外チームとのコミュニケーションが盛んになれば、国際交流もできてお互いのチームにとっていい経験になるでしょう。

　もちろん理系でもできることは学部によって違います。情報工学部ならチームのデータ関係を任せられるかもしれないし、ECUやその他のデータ関係の取りまとめとなるかもしれない。要するに、機械科や交通機械科以外、もっと言えば理系以外でも、活躍できる場はあるということです。これを書いている僕自身も経営学部ですし、過去には外国語学部の先輩もいました。

　更に言うと、入るキッカケも人様々です。大半は車に興味があったり、レースが好きだったりします。ですが車に全く興味がなくて入ってきた人もいます。どちらかというと旋盤や溶接といった作業に興味があって入ってきた人もいます。大学でそんな作業が体験できるサークルはきっとここ以外にはないでしょう。そして自分が作った部品がちゃんと機能したり、走ったりするところを見ると達成感と満足感で嬉しくなります。

　４年間やり続けると、知識と経験は普通に大学生として生活するよりも遥かに多くのことを得られます。そしてそれは今後の人生に、どのような方向に進もうとも活きてくるはずです。もちろん就職する場合でも活かせます。自動車関係に進む場合、学生フォーミュラの活動をしていたと言えるだけで、就活には有利になりやすいです。企業からしてみれば、１つのものづくりを経験している、「即戦力」な人材が取れるわけですから学生フォーミュラの経験者は欲しいわけです。自動車関係でなくても、学生時代に力を入れたこと、通称「ガクチカ」に埋めきれない量を話せるようになります。人より一歩進んだ状態で就活がスタートできる、これも大きな強みだと言えます。

　そんな将来にも活きる、達成感を味わえる活動を、是非やってみませんか？