2023.10.11

名古屋大学フォーミュラチームFEM ~チーム紹介~

チーム概要–

 名古屋大学フォーミュラチームFEMは学生フォーミュラ日本大会に参戦し、総合優勝を目指し活動しているチームです。FEMの由来は常に面白いフォーミュラカーを生み出し続けることを意味した「Formula Entertainment Manufacturer」や、数多くの仲間たちが自由に活動を行うことができるという意味の「Free Entry Many mind」などの頭文字を取ったものになっています。

 

 FEMは2003年11月に発足し、2014年の第12回大会で悲願の総合優勝を獲得しました。当初はエンジンを用いた車両を製作していましたが、より速いマシンを目指し2017年の第15回大会より電気自動車(EV)で参戦しています。EVクラスでは参戦初年度より4連覇を達成しており、昨年度は惜しくもEVクラス優勝を逃しましたが、総合でも初年度から4位、3位、3位、8位、29位と安定した成績を残しています。

 

 日本大会では総合優勝は開催初年度から現在に至るまで、エンジン車が占めており、FEMはEV初の総合優勝を目指し頑張っています。

 

 

チームの特色 ~開発~–

 FEMの特色として挙げられるのは、4輪インホイールモーター駆動とカーボンモノコックの開発です。

 

4輪インホイールモーター駆動

 4輪全てのホイール内側にモーターを配置することで4輪を直接駆動させ独立して制御するというものです。この4輪インホイールモーター駆動は日本で唯一、FEMの車両が搭載しており我々のアイデンティティーとなっています。4輪インホイールモーター駆動にするメリットは、発進・加速時のタイヤの空転を防止するトラクションコントロールや、コーナリング時に駆動力を制御し車両挙動を安定させ、単純にハンドルを切る以上の旋回性能を生み出すトルクベクタリングなどの高度な制御が可能となり、ライバルチームの車両では引き出すことのできないような加速、旋回性能を引き出すことができる点です。また、この4輪インホイールモーター駆動こそEVのメリットであるとFEMでは考えており、これを最大限に活かした車両開発を行っています。

 

カーボンモノコックの開発

 FEMでは、2021年度より車両フレームとしてカーボンモノコックを採用しています。EVにはICVにないバッテリー重量による車両性能の低下という欠点があります。そこでフレームとして通常用いられる鉄ではなく重量比剛性が高いカーボンファイバーを用いたカーボンモノコックフレームの開発を行うことで、車両の性能向上のために必須である軽量化を大幅に行っております。このカーボンモノコックは非常に高度な技術力が要求され費用もかなりかかるため、国内ではまだ5校しか採用していません。

 

 

 これらの非常に高度な技術や知識が要求される4輪インホイールモーター駆動やカーボンモノコックの開発の結果、ライバルチームにはまねすることのできない、日本で唯一のパッケージングを達成しています。これは、学生フォーミュラが盛んで強豪チームが多数ある、ドイツやヨーロッパなどの海外チームと同様のパッケージングで、FEMでは今後海外大会への進出も視野に入れています。

 

 

チームの特色 ~マネジメント~

  FEMでは学生フォーミュラ大会総合優勝に向けて重要なことは2つあると考えています。1つは質の高い設計・質の高い製作、もう1つは、チームマネジメントです。いくら能力が高い人間が集まっていても、まとまりや共通目標、最低限のルールがなければ良いクルマを作ることはできません。そこでFEMでは高い能力をもつ個人たちをいかに組織的にかつ効率的に動かし、良いクルマを作るかということを日々考えています。ザックリいえば、メンバーに自分が大きなチームの一員でチームとしてクルマを作っているということを認識させ、EV初の総合優勝という目標を達成するためにどうすればよいかということを常に考えさせるということを行っています。

 

 また、メンバーのモチベーションを管理、マネジメントすることも非常に重要です。この学生フォーミュラという活動は部活動であり会社ではないので、個人に活動への参加を強制することはできません。したがって学生フォーミュラ活動への積極度は各々のモチベーションによります。そこで各々で違うモチベーションのレベルをより高くし、多くのプライベートな時間を犠牲にしながらこの活動をしているメリットをチームメンバーに認識してもらうために、毎週の定例会では目標の共有を意識しています。そうすることで、総合優勝という大きな目標だけでなく、総合優勝達成に向けて目先にある細かい目標を考え予定を立てることができ、チームとして効率的に活動できるようチームメンバー全員が日々考えるという状況となっています。

 

 

今後に向けて—–

  最初に書いたように、未だ学生フォーミュラ日本大会でEVの総合優勝はありません。そのうえ、まだ日本国内で「EVが総合優勝できる」と考えている人もほぼ0といって良いでしょう。しかし、我々FEMは総合優勝できる最強のマシンはICVではなくEVであると思っています。そして日本で唯一の「4輪インホイールモーター駆動+カーボンモノコック」というパッケージングを有しているFEMのマシンであれば絶対に勝てると信じてやみません。

 

ぜひ皆さん、FEMがもたらすEV時代の来訪を楽しみにお待ちください

 

 

線1左

過去大会ランキング

線1右

学生F
自動車部
エコラン

    2023 Ene-1 SUZUKA Challenge
    ソーラーカーレース鈴鹿2023

  • 1
    木本工作所
  • 2
    東郷アヒルエコパレーシング
  • 3
    長野県飯田OIDE長姫高校原動機部A
  • 4
    長野県飯田OIDE長姫高校原動機部B
  • 5
    nn-techエコランチーム

    2023年度 全日本学生
    ジムカーナ選手権大会結果

  • 1
    早稲田大学
  • 2
    慶應義塾大学
  • 3
    日本大学
  • 4
    関西学院大学
  • 5
    千葉工業大学
  • 6
    立教大学

    学生フォーミュラ 日本大会
    2023 開催結果

  • 1
    京都工芸繊維大学
  • 2
    日本自動車大学校
  • 3
    岐阜大学

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