- 2022.11.22
走るだけじゃない!学生フォーミュラのプレゼン審査(九州大学)
こんにちは!九州大学学生フォーミュラ計画の大重です。
今回は、学生フォーミュラのプレゼン審査についてお話したいと思います。
プレゼン審査とは
学生フォーミュラでは、クルマを走らせて各種タイムアタックを行う動的審査の他に、作成資料や面接等で審査される静的審査があります。
プレゼン審査は静的審査の項目の1つで、「製造業者にマシンの生産を依頼する」というシチュエーションの元、プレゼンテーションを行い、その内容・発表態度について審査されます。これは、実際の経済におけるものづくりを意識した審査で、自分たちが作ったものの商品価値を他者に伝える力、市場調査を適切に行う力、コスト管理を行う力、取引相手と適切なコミュニケーションを行う力が求められます。
プレゼン審査の苦労点
プレゼンは、他の学生のものづくり活動と学生フォーミュラを差別化する一つの要素として面白いと思っていますが、審査を受ける側としては頭を悩ませることも多い審査になります。学生フォーミュラのマシンは、学生の手作りで、競技専用に製作されたものです。それを大量生産・販売をする商品として捉えるのは意外と難しいのです。特に1年生の僕が頭を悩ませたのは、市場の需要を示すことでした。
僕らが作っているマシンは、いわば「架空の商品」です。架空の商品についての需要を示し、売り上げの根拠を示すのはとても難しかったです。学生フォーミュラマシンを使ったモータースポーツを提案するのか、公道を走れるような仕様を考えるのか、安定して好成績をとるための方法は未だに分からず、奥深い審査だと考えています。2021年の審査ではあまり説得力のある情報を用意できず、需要について曖昧な希望的観測で回答をしてしまったのが僕の反省です。
また、コスト管理もシビアです。マシンの生産を依頼するという立場上、生産に関する設備費、材料費、人件費等についてできるだけ正確に把握することが求められます。審査当日の質疑応答では、損益分岐点を尋ねられたりするなど、しっかりと準備をしておかないと答えられない質問も多くありました。
今後の課題
さて、今後の僕のプレゼン審査についての課題ですが、まずは市場調査の内容をより確からしいものにすることが求められます。一般的な官公庁の統計はもちろん有用で、適切に活用すべきですが、それだけでは学生フォーミュラにフィットした情報を得られません。自分でアンケートを一般の方向けに実施し、自分たちの商品を売るために必要な情報、自分たちが優位に立つための独占的な情報を手に入れる努力が必要です。
また、コスト管理の徹底も課題です。コストは自分たちの努力次第で評価を得られやすい分野なので、この部分で確実に評価を得られるようにすることが好成績を獲得するために必要です。
最後に
学生フォーミュラは「ものづくりコンペティション」。速さがすべてではありません。こういった各種静的審査も行うことで総合的にものづくりの実力を育むことが学生フォーミュラの魅力です。2022年は九州大学学生フォーミュラ計画としてプレゼン審査での順位向上を狙っていきます!
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