Dcara大学生カーライフマガジン

–自己紹介–

　名古屋大学フォーミュラチームFEMで低電圧電装を担当しています。金田季之です。車作りの活動をしていますが、車にはあまり関心は無く電装に興味があります。

　主な趣味は中三から始めた電子工作で、低周波アナログ（オーディオアンプ、ギターエフェクター）、高周波アナログ（ラジオ、トランスミッタ）、パワーエレクトロニクス（インバータ、ワイヤレス給電）などに興味があり、退屈な時はそのことを考えて気を紛らわせます。どのような回路にしようか考えながら紙の上で回路図を描くことが多分一番好きです。尖った鉛筆で描けるとベターです。気分が上がります。

　ディスクリート部品とオペアンプやコンパレータ等の汎用的なICをパズルのように組み合わせて回路の動作を考えることが楽しくて、今まではそれしかやってきませんでした。しかし、最近は大学のプログラミングの授業で習ったC言語に親近感が生まれたので、PICマイコンという自由にプログラムして動かせるICやWi-Fiが使えるESP32にも挑戦していこうと思っています。

–学生フォーミュラを始めた理由–

　高校時代、車好きな友達がいました。その友達はものをつくることも好きだったので、学生フォーミュラのことを知っていたみたいです。僕にとってこの活動を知るきっかけとなったのはその友達にFEMの見学に誘われたことです。名古屋大学に自分たちで車を作っている部活があるから見学に行ってみないか、と。日帰り旅行で見学に行き、作業場を見せてもらい、電子回路の基板が山積みになっていて、わくわくしたことが印象に残っています。

　その後、名古屋大学行こうとは考えていなかったのでFEMの存在は遠い記憶の彼方へ飛んで行っていたのですが、なんだかんだあって名古屋大学を受験することになり合格したので、そういえばあったな、と思い出していました。

　いざ大学に入ってみると、つくりたいものがなくなってしまって手持ち無沙汰でした。　時間が十分にあって電子回路の知識が多少あっても、アイデアがないと製作意欲もなくて何もできないのが残念です。ハマるものが無い時は、家事や読書に気が向いて生活が充実するのでその方が良いかもしれませんが・・・。そういうこともあり、あの部活に入れば作る対象が出来て、先輩に電子回路のことを教えてもらえるのではないだろうか、もっと言えば自分の知識も活かせるのでは、と希望を見出して入ってみることにしました。

–プリント基板への挑戦–

　今年はBSPD基板（安全装置）をつくりました。今までの知識をもとに電子回路を考え、ブレッドボードで簡易的に回路を組み立てて動作を確認し、プリント基板の配線を設計して発注します。基板が届いたらはんだ付けして再び動作確認し完成です。プリント基板は今までつくったことが無かったので、この部活で先輩に教えてもらって挑戦出来て嬉しかったです。

　基板づくり以外のこともやりました。スポンサーをしてくれている会社の方と会ったり名刺交換したりするとサラリーマンみたいで少し社会に近づいた気がしますが、営業の人が達者に喋っているのを見ると、あと数年でこんな大人になれるのかと疑問に思う時もあって可笑しな気分です。

　先輩達や同年代の友達は中学校や高校では会ったことが無いような人たちで優しくて面白いので製作活動は楽しいです。本当は設計製作だけをやっていたいのですが実際はそうもいかないようです。

–これから–

　今はまだ想像できませんが、モーターを動かすためのインバータを作ってみたいです。考えることがたくさんあって大変そうですが、自分で作った回路で車が走っている所を想像すると楽しそうです。一人でものを作ってきて、友達と一緒に何か作ろうとなっても上手くいかないことが何回かあったので、自分は協調性が欠けているのかなと思っています。なので、今この部活で達成したいことは協調性の向上です。

今の活動は楽しいし、みんなでひとつのものを作り上げるということが出来るのでこれからも学生フォーミュラを続けていきたいです。

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